はなうらない

先ほどと同様に、つん、と腕を突いてみる。
微塵も動かない。

おまけに、すーすーと寝息も聞こえる。

……寝ているのか。

小雨の中、酷く疲れた顔をしていた。

というか、婚約者は八橋さんがここにいることを知っているのか。
もし知らなかったら、私はどうなるのか……。

眠る横顔を起こして、帰ってくださいと言う勇気は、私には無かった。

居間の隣の部屋に布団を敷き、身体を引き摺って寝かせる。
夕飯を食べお風呂に入っても、八橋さんは寝ていた。



朝起きて、雨戸を開けても起きない。
平日だけど、仕事無いのかな……。

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