贅沢な寂しさ ～身分違いの結婚

悠樹が　 ” 柴本ＨＤ ” の　社長を

お義父様から　引き継いで　まもなく　１年。


社員就任の　準備を　始めた頃から

悠樹は　恐ろしく　忙しい日々を　送っている。


私だって　それは　十分承知しているから。


少しでも　悠樹を癒せればと

毎日　心を　砕いてきた。


有難いことに　悠樹が　社長に就任して

会社の業績は　伸びている。


悠樹は　とても頑張っているから。

私も　できることを　頑張ろうって。


私に　できること…？


結愛を　一生懸命　育てること。

悠樹が　気持ち良く　寛げる家庭を　作ること。


悠樹の仕事が　上手くいくことは

私にとっても　喜びのはずなのに。


でも　やっぱり　寂しくて…


悠樹の愛を　疑っているわけじゃないけど。

私は　本当に　悠樹に必要なのか

時々　自信がなくなってしまう。


最近の悠樹は　堂々としていて。

私も　近寄り難いほどの　

オーラを発しているから。


私には　荷が重すぎる…


時々　不安になってしまうのは

あまりにも　私が　普通に育ったから。


私は　経営者の妻の　器じゃない…