贅沢な寂しさ ~身分違いの結婚

私が悠樹と 出会ったのは もう8年前。


大学を卒業して  ” 柴本HD ” に 就職した私。


まさか 悠樹と結婚するなんて

その時は 夢にも 思わなかった。


ベリーヒルズオフィスに 本社があることが 嬉しくて。


ベリーヒルズヴィレッジの 美しい街並みと

洗練された高級感が 大好きだったから。


私は 大学生の頃から 何度も 

ここの ショッピングモールに 来ていた。 


この街で 仕事が できることに

私は 十分 満足していた。


まさか 自分が この街の 住民になるなんて…


やっぱり 私には 場違いなのかな。

私にとって この街は

時々 ショッピングに 来るだけの街。


それなのに… 悠樹と結婚して…

この街に住んで セレブの生活を するなんて。

所詮 無理なこと だったのかもしれない。


今の私は きっと 曇っている…

こんな私は 悠樹に愛される 資格がないのでは?


ただ 真っ直ぐに 悠樹の愛を 信じていた

あの頃に 戻れたなら。


私は こんなに 寂しくないのかな…







< 6 / 90 >

この作品をシェア

pagetop