ずっと、そばに


「陽菜ちゃん、歩くの辛そうだから、抱っこするね 」


ベットに座っている陽菜ちゃんを抱き上げる。

背も小さいし、細いから子どもを抱っこするみたいに、縦に軽々と抱いて歩きだそうとすると…

ギュッと…白衣を掴まれる。



「…今日は痛いことしない ? 」


「こないだ採血頑張ったから今日は痛いことしないよ」


「よかった…。でも、やっぱり怖い…」


震えた手でギュッと、俺の白衣を握る陽菜ちゃん…


「結果怖いの、もし、悪化してたら……… 」


検査の結果まで考えてしまうと
正直俺も不安がいっぱい…

心臓の方は少し悪くなってると思う。


4年間検診行ってないってことは、
その間薬も飲まずに過ごした。


手術が必要なくらいまで悪化している可能性だってある


「先生………」


小さな声に反応して陽菜ちゃんの顔を見ると、涙が浮かんでいる。


「昨日までは、悪化しててもどうでも良いって思ってたのに…急に怖くなってきた。グスン 」


「俺が絶対に守るから。陽菜ちゃんのこと
大丈夫だよ。 よしよし 」




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