世界が終わるとき、そこに愛はありますか

過去

それから2日。


毎日メイクをして、髪を巻いてるのに、こういうときに限って深景さんは家に帰ってこなかった。


「やっほーっ、雪花ちゃん!ようこそ!」


「おじゃましまーす…」


昨日、唯さんの猛アタックに負け、唯さんの家を訪れる約束をしてしまった。


…深景さんには内緒で。


あたしがOKするまでずっとメッセージを送ってくるんだから、仕方ない。


と言い訳はしてるものの、本当は興味があった。


唯さんに近づくヒントがあるかもしれないし、あわよくばお姉ちゃんのことを聞き出せるかもれないから。


今日のことだけは絶対に深景さんに知られちゃいけない。


約束をすぐ破る女だとバレたら、いよいよ成す術がなくなってしまう。
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