キスの予約【短編】


なんて思い続けてたら、いつの間にか俺の中では…“恋”なんてどうでもいい存在になっていた。


それで気づけば今の状況。
よってきた女から金を渡されればキスをする。



気持ちのこもってない、冷たいキスを……



「ふぁ~…ねむ。」



でかい欠伸をしながら、俺はドアの前に寝そべる。



―ガチャ


その時、ちょうどタイミング良くドアが開き、俺の頭に直撃した。


「いってぇ…っ」

「え?あれ?」


頭がズキズキする。


「あ、ごめん。」


なんだコイツ…普通、人の頭にドアぶつけといてこんなサラッと謝るか…?

まぁ、ドアの前に寝てた俺も悪いけど。

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