きみに ひとめぼれ

坂井さんとはすれ違いばかりだと嘆いておいてなんだけど、そうでもないのか、とふと頭が切り替わる。

だって、修学旅行で僕たちは、ちゃんと同じグループになったんだったから。

「僕たち」というのは、あいつと坂井さんと、僕だ。

これまた、出席番号順によって決められたグループだった。

坂井さんと何らかの形で接点が持てることに、密かに気持ちが高ぶっていた。

接点ができたからと言って、僕に何ができるのかと言ったら、何もないんだけど。


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