無気力さんと同居するらしい


本日は休日なので朝ご飯はトーストにした

そろそろ買い物に行かなきゃな
材料が少なくなってきた

そんなことを考えながら2人でご飯を食べる


「10時からだっけ」

バイト?

「うん。10時から6時まで」

「…お前は昼飯どうすんの」

「私は賄いでなんとかする」

「そ」

なんだなんだ、君がそんなことを気にするとは…
珍しいな

私のことなんてこの世の蟻の数ほど気にしてないと思ってたのに


「真琴くんは…」

「自分でなんとかする」

ぬーん
…絶対買ってくるでしょ

じっとりと真琴くんを見る

「なんだよ」

「いいえー」

ふっ…私を甘く見るなよ少年

病み上がりなんだから、ここで栄養をつけなければまた風邪をぶり返してしまう

というわけで、まだまだ世話やくぞこのやろう


「あ、体調はどうですか?」

「もうへーき」

それはよかった

ほっと胸を撫で下ろす

「…ご心配どーも」

小さな声でボソリとそんなことを言った

「どーいたしまして」

だから私も小さな声でそう言ってクスッと笑った

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