犠牲者はチャイムと共に。〜7日間の命〜
「次の犠牲者は、私だよ……」



委員長の言葉に目を見開く。



「なんでっ、そんなことないよ!」



私は泣いている委員長のそばへ駆け寄った。



「委員長は昨日、安住に謝ったじゃん!」



私の言葉に首を横に振る委員長。



「謝ってなんかなくて……。この復讐を終わらせて、って頼んだだけなの」



委員長の言葉に、私は何も言い返せなかった。


自分の命が可愛くて仕方がない。

だから、命乞いをする。


そのために安住の家に行ったの?



「だから、次の犠牲者は……。私」



そんな委員長の言葉を近くで聞いているかのように、メールが届いた。



『ピンポーン。名推理ですね』



委員長はメールの内容を見て、涙を止めた。



「やっぱり、私だね」



まるで“死”を覚悟しているような口調だった。



「殺されるくらいだったら、自分で死ぬ」



委員長の目はうつろで、全ての終わりを表していた。



「予感していたの。今日の犠牲者に選ばれるだろうな、って」



委員長は机の横に置いていた鞄の中に手を突っ込む。

そして取り出したのは、ナイフだった。


鋭く尖ったナイフが体に刺さったら……。


想像するだけで背筋が凍る。

固まる体。
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