犠牲者はチャイムと共に。〜7日間の命〜
「ひとりで死ぬのは嫌だから……。一緒に死のう?」



委員長がふらりと席を立つ。

その姿は、なにかに取り付かれたようだった。


委員長の行動に、恐怖のあまり目を離せない。

私を見てにこりと微笑む委員長。

その目は私から他のクラスメイトへと移った。



「真由……。加奈子……」



委員長の口から飛び出る名前。

安住と仲が良かった、真由と加奈子。


ふらり、ふらりと、一歩ずつ2人に近づいていく委員長。

そんな委員長に真由は涙を流しながら微笑んだ。



「私を刺していいよ……。もう、こんなの、疲れちゃった」



真由の作る微笑みは、絶望を表していた。

そんな真由を止めるのは加奈子だった。



「ちょっと、真由! 本気じゃないでしょ!?」



加奈子に無言で微笑みかける真由。

そんな真由の肩を揺らす加奈子が叫ぶ。



「まだ死にたくない!」



そんな2人に近づいていく委員長。



「ごちゃごちゃ……、うるさい」



ハッとする加奈子。

振り返れば委員長がナイフを握って立っていた。
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