若きビル王とのエキサイティング・マリッジ
自分でもまさか、こんなに着物を着ることが、コンプレックスになるなんて思わなかった。

それでもやっぱり着物はとても大事で大好きだから、常に身に付けられる方法はないかと思って、裁断し直して服にしてしまったり、モダンな柄なら合うかも…と考えて、デザインを学ぼうと決めた。

そして、いつか自分の描いたデザインの着物が店に並ぶようになって、同じように着物を着たくても悩む女性の手に渡ればいいなと思ってる。

私が描くデザインは、『白浜』の格には合わないかもしれないけれど、そういう風に発展させていくのも、自分の役目じゃないかと思って、敢えて自由な発想で、沢山のデザイン画を描いているの」


決まりきったものを追求してくのもいいかもしれない。
けれど、そのまま変わらずにいたら、いつか『白浜』の暖簾は(すた)れ、他の店や服に呑まれてしまい、折角の伝統も消えて無くなるかもしれない。


それを私は少しでも防ぎたいのだ。
それが、これから着物と関わっていく上での大きな覚悟にもなると思っている。


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