若きビル王とのエキサイティング・マリッジ
私は琉成さんのことを知りたいと思えるようになるだろうか。
彼と同じように心が近づいて、触れられても嫌だとか思わない感じになるだろうか。
(…あっ、私……)
気づけば、彼のことを考えてばかりいる…と悟ったのは、その瞬間だった。
さっきは祖父にそのことを話さないように仕向けたのに、今自分が考えているのは、彼と琉成さんとの違いばかりだ…と気がついた。
(私…何故……)
ぼんやりとしたままその場を過ごし、店に戻ると琉成さんの描いた友禅が届いてきたところだった。
「…ほぅ。これは綺麗だな」
梱包が解かれ、出てきた友禅を見つめながら、祖父が思わず声を発する。
父もそれを眺めて、うん…と頷き、琉成さんの方を見遣った。
「琉成君、いいものを描くようになったね。重ね几帳に松竹梅の柄とか、祝い事の時に着るには、もってこいの一品だよ」
「生地の色も薄紅色で年齢にも拘らない。…うん、いい品物だ」
祖父と父はそう評価して琉成さんを褒める。
彼も嬉しそうに二人を見返し、「ありがとうございます」とお礼を述べている。
(だけど…)
彼と同じように心が近づいて、触れられても嫌だとか思わない感じになるだろうか。
(…あっ、私……)
気づけば、彼のことを考えてばかりいる…と悟ったのは、その瞬間だった。
さっきは祖父にそのことを話さないように仕向けたのに、今自分が考えているのは、彼と琉成さんとの違いばかりだ…と気がついた。
(私…何故……)
ぼんやりとしたままその場を過ごし、店に戻ると琉成さんの描いた友禅が届いてきたところだった。
「…ほぅ。これは綺麗だな」
梱包が解かれ、出てきた友禅を見つめながら、祖父が思わず声を発する。
父もそれを眺めて、うん…と頷き、琉成さんの方を見遣った。
「琉成君、いいものを描くようになったね。重ね几帳に松竹梅の柄とか、祝い事の時に着るには、もってこいの一品だよ」
「生地の色も薄紅色で年齢にも拘らない。…うん、いい品物だ」
祖父と父はそう評価して琉成さんを褒める。
彼も嬉しそうに二人を見返し、「ありがとうございます」とお礼を述べている。
(だけど…)