カフェの店員はデートします!
「はい。んんっ!?」

天宮さんに呼ばれた刹那、唇に何度もキスをされる。繰り返しキスをされて息が続かなくなり私が口を開けると、そこに天宮さんの舌が侵入してきた。

狭めの個室にリップ音が舌が混じる音が響き、恥ずかしさで顔が赤く染まる。胸の鼓動が早くなっていった。

「あんなエッチな歌聴かせて誘ってるの?」

天宮さんにそう意地悪に訊かれ、「ち、違います!たまたまです!」と答える。キスだけでも恥ずかしいのに、その先のことなんてまだ考えられない……。

「フフッ、冗談。でも萌ちゃんって歌結構うまいと思うよ。デュエットしよう!」

天宮さんはそう言い、勝手に曲を入れる。しかもまた恋愛の曲だ。まだドキドキしてるのに〜……。まあ、楽しいからいっか。

「見知らぬ顔探す囁くあの声が 握り締めた刃衝きたてすべてを奪えと」

二人で歌い終わった後、天宮さんが私の両頬を包んで言った。

「君の声、もっと聴かせて?」
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