カフェの店員はデートします!
黒木さんとデート〜どんな物語よりも素敵なお話〜
「萌さん、お待たせしました!」

その声に私はハッと顔を上げる。シックな服を着こなした黒木忍(くろきしのぶ)さんがどこか緊張した様子で立っていた。

「いえ、私もさっき来たところですよ」

私は微笑み、素敵な服ですねと褒める。黒木さんにはシックな服がやっぱりよく似合うな〜……。

「萌さんも素敵ですよ。女性のそういう服、好きなんです」

黒木さんに着ている白いスカートと黄色い花柄のブラウスを褒められ、嬉しくなる。おしゃれしてよかった。

「行きましょうか」

黒木さんが恥ずかしそうに手を差し出す。私もドキドキしながらその手を取り、「はい」と頷いた。これから二人で映画を観に行くんだ。

「でも、本当に私の観たい映画でよかったんですか?」

私が黒木さんを見上げると、黒木さんに優しく頭を撫でられる。

「萌さんの好きなものなどを知っておきたいんです」

「なら、次に映画を観る時は黒木さんの好きなものを観ましょう」
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