あの丘で、シリウスに願いを
「それは、ダメ。
お金を払わないなんてありえない。この服をデザインした時間、製作した時間、材料費、全てに対価は支払わないと。鈴木淳三さん、あなたにも、それにこの服にも失礼になりますから」
翔太は、まことの言葉にハッとなる。
今まで付き合ってきた女の子は、翔太が経済的に豊かなことを知っていて、ねだること、奢られることを当然だと思うような子ばかりだった。
それがまことは、翔太にたかることもせず、しかも、一方的に与えられたというのにジュンの仕事に対してキチンと対価を払うと言った。
六平まこと。やはり、ただ者じゃない。
「…ありがと。すごく真面目でいい子ね。あなたみたいな子に着てもらえてこの服も喜んでるわ。
じゃあ、このフラレ男に請求するわね。翔太、わざわざイブに付き合わせるんだから、最高の時間を作ってあげなさいよ!」
そう言って翔太とまことを部屋から追い出した。
静かになった部屋でジュンは一つ大きなため息をつく。
「翔太って、器用貧乏なのよねぇ。もう、すっかりオチてるじゃないの」
赤いワンピース姿のまことを見た瞬間。翔太が頬をわずかに染め、腕時計を見るフリして目を背けたのを見逃しはしなかった。
「芯は強いし、真面目。いい子見つけたじゃない。頑張りなさいよ翔太」
可愛い息子を送り出すような気持ちでジュンは呟いた。
お金を払わないなんてありえない。この服をデザインした時間、製作した時間、材料費、全てに対価は支払わないと。鈴木淳三さん、あなたにも、それにこの服にも失礼になりますから」
翔太は、まことの言葉にハッとなる。
今まで付き合ってきた女の子は、翔太が経済的に豊かなことを知っていて、ねだること、奢られることを当然だと思うような子ばかりだった。
それがまことは、翔太にたかることもせず、しかも、一方的に与えられたというのにジュンの仕事に対してキチンと対価を払うと言った。
六平まこと。やはり、ただ者じゃない。
「…ありがと。すごく真面目でいい子ね。あなたみたいな子に着てもらえてこの服も喜んでるわ。
じゃあ、このフラレ男に請求するわね。翔太、わざわざイブに付き合わせるんだから、最高の時間を作ってあげなさいよ!」
そう言って翔太とまことを部屋から追い出した。
静かになった部屋でジュンは一つ大きなため息をつく。
「翔太って、器用貧乏なのよねぇ。もう、すっかりオチてるじゃないの」
赤いワンピース姿のまことを見た瞬間。翔太が頬をわずかに染め、腕時計を見るフリして目を背けたのを見逃しはしなかった。
「芯は強いし、真面目。いい子見つけたじゃない。頑張りなさいよ翔太」
可愛い息子を送り出すような気持ちでジュンは呟いた。