あの丘で、シリウスに願いを
「ジュン、終わった?」
まことは、自身も着替えを済ませて部屋に入ってきた翔太に目を奪われた。
スマートにスーツを着こなすその姿はさすがとしかいいようがない。女の子なら誰もが目を奪われるだろう。完璧なまでのかっこよさだ。
「どぉ、翔太。アタシ的には合格点だけど」
「お、いいじゃん。さすがジュン!さ、行こうまこと先生。お腹すいたでしょ?」
翔太はチラッとまことを一瞥しただけで、興味もないように腕時計を見て時間を確認している。
「あらあら、いつもの軽ーいお口はどこ行っちゃったのかしら、翔太。アンタの為にわざわざ着替えてくれたのよ?褒めなさいよ」
まことは、小さく笑った。
いつも、フラフラして軽薄な上司。だが、容姿といい、家柄もよく、あの若さで部長も務めるハイスペックモテ男。
本来なら住む世界が違うそんな上司と一緒にご飯を食べることになった。それだけ、だから。
褒めるところもないのだろう。いつも彼の周りにいるのは、可愛い美人ばかりだし。
「ありがとうございました。サイズが合う服があって良かったです。これ、おいくらですか?」
「あ、お金はいらないわ。サンプルだし」