君の腋を舐めたい


“ガチャリ”

「初めましてぇ~!セイラでぇーす!」


「こんばんは。」


「ご指名ありがとうございまーす!
ホテルパック90分、26,000円でぇーす。」


「はい。どうぞ。」


「お兄さんのことなんて呼べばいいですかぁ?」


「偽名でもいいか?」


「もちろん!
だってセイラも本名じゃないし~。

あ!でも覚えやすい名前だと嬉しいなぁ。」



「そうか・・・・。
じゃあ“ドラえもん”にしよう。」


「キャハハ!ヤバいマジウケる!
ドラえも~ん!」



雑誌や本を見ることしか出来なかった中学生。

18歳じゃないのに18歳以上のサイトを見て回った高校生。


ずっと見続けていれば当然“飽き”はくる。

紙や画面の向こうに映る、触れない物体を見ていたら“それ以上”を求めたくなる。


自分で金を稼ぐようになってからは、

合法的に嗜好を楽しめる風俗店を利用するようになった。


俺が求めているのは恋愛ではない。

俺が求めているのは映画デートでも遊園地デートでも記念日ディナーでもない。


オシャレを意識して、デートに着ていく服にいちいち金を掛けるなんて馬鹿らしい。

誕生日プレゼントやクリスマスのサンタに金を使うなんて馬鹿らしい。


そんな所に無駄に金を使うぐらいなら、
俺は嗜好に金を費やす。


ただ単に、シンプルに、合意の元で進まれる90分の快楽に金を落としたほうが、

充実した生き方を実感できる。












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