ふしだらな猫かぶりからの溺愛
「え〜、これでも触るの我慢してるけど。神奈に怒られるから」

その言葉通り私には触らないけれど、距離は限りなく近い。

これもう触ってるのと何も変わらないんじゃ……?

「当たり前だろ、仁那に来てもらえなくなるよ」

「うん、それは嫌だから〜」


そこに、
バァン!と元気よくスタジオの重い扉が開いて、モモタと万里さんが中に入ってきた。


「あ〜!仁那ほんとに来てる〜!そしてるーくんがマジでちゃんと来てる!!」

入るや否や、視界に入る私たち3人の様子に驚いたモモタが大きく目も口も開けて絶叫した。


「……まじかよ」

万里さんまでもがRUIさんの今の状況があまりにも珍しいみたいで呆然とこちらを見ている。


「あ、お邪魔してます!モモタと万里さんも、よろしくお願いします」

2人に挨拶しよう立ち上がった私の足下には、密着するRUIさん。

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