君を輝かせるのは私だけ。

挨拶して、

インタビューして、

表彰式にでて、

男子もみんな指定のウェアにメダルを掲げてコートに降りてきて、

一緒に記念撮影。

それが終わってそれぞれが喜びに浸る瞬間、

後ろから抱きしめられる。

…もう逃げない。

私も私にを包み込む手を抱きしめる。

「あお、あお…好きだよ。」

「祐真さん、」

少し体制を変えて、

振り向いて祐真さんの頬を両手で包み込む。

まっすぐ目を見ると、

強くまっすぐ私に背中を見せ続けてくれた彼の瞳は、

キラキラと光る水溜りを作っていて。

私の視界も揺れる。

「祐真さん、お待たせしましたっ!大好きです!」

「っ、やっと、やっと聞けた。やっと抱きしめられる。あお、…あお、今日が1番輝いてたよ。惚れなおした。」

潰れちゃうんじゃないかってくらい抱きしめられて、

私も、ここにいるよって抱きしめ返す。

祐真さん、ありがとう。

心から、愛してます。
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