君を輝かせるのは私だけ。

そう言って少ししゅんとする彼が、

日本を金メダルに導いたエースと同一人物に思えなくてまた笑ってしまう。

きっと、テレビもすごいきてるのに、

引き剥がしたりしない私も大概浮かれてるから。

「そだ、俺もあおと写真撮りたい!リサちゃん撮っててね!」

そうリサに言ったかと思うと急に祐真さんが膝をつく。

え。

「あお、バレーだけじゃなくて、これから先ずっと隣で幸せにするから俺の隣にいてください。」

プロポーズ みたい。

でも答えはあの約束から決まってる。

「喜んでっ!」

祐真さんが伸ばした手を掴むと、

祐真さんがポケットからメダルを取り出して、

私にかけてくれる。

二つの金メダル。

「あおの分。俺より多くとっちゃったね、負けちゃった。」

なんて笑っていう祐真さん。

え、わたしの分?

驚いてるわたしを置いてリサがどんどん写真を撮ってくれる。

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