君を輝かせるのは私だけ。

初日は週末だったから私も一日参加できる。

今回からは一人部屋だし、

とっても助かる。

みんなが揃ってバスに乗って移動して、

何人か現地集合の人もいるから、

全員揃うのは合宿所もとい、今回はホテルみたいなところ。

ついた途端に、

「あお、おはよ!会いたかった。」

祐真さんが私にくっついてきて、

「おはようございます。」

と一歩下がる。

みんな集まってきて、現地集合の人もあと数人ってところでその数人が駅で一緒になったのか歩いてきて、固まる。

え。

「木村さん…?」

「うん、参加するって。」

ついた瞬間に配られてた名簿表を見ると1番下に彼の名前。

え、どうして…

まっすぐ私の方に歩いてきて、

「蒼井さんこの前は本当にすみませんでした。今日からよろしくお願いします…」

と言ってくれる。

「…どうして…」

私の言葉に一瞬木村さんの目が祐真さんとけんくんに向けられる。

もしかして二人が会いにいった?

確かにけんくんに、郵送だしてくれた?って聞いた時、彼は『あぁ、渡しといたよ』って答えた。

特に深く考えなかったけど…

直接渡したってこと?

「まぁ、いいじゃん、あお。楽しみだね!」

祐真さんが笑顔で言うけど、

私は笑えなくて、

「そう、ですね。よろしくお願いします。」

と答えた。

やっぱり結局一人の力じゃ何もできない。
< 59 / 235 >

この作品をシェア

pagetop