転生したら養子の弟と家庭教師に好かれすぎて、困っています。
セドリックが、私の弟になって3年の月日が流れた。父は、相変わらず私を溺愛している。私は、6歳になり教育を受けるために、家庭教師が付くことになった。王国では、男性3歳、女性6歳で教育を受けるので、セドリックにも家庭教師が付くはずなのだが、父はそれを許さなかった。
「イギリス人に、教育を受けさせる必要は、ない」
これが、父の言い分である。この街では、教育は親の一存で決めていいことになっているためセドリックには、もちろん教育を受けさせるべきだとは思うが、父の考え方的には、イギリスの血しかひいていないセドリックには、普通の教育はいらないと思っているのだ。

こういう話は、セドリックの前では絶対にせずいつも隠れてしている。父は、憎いと思っているのになぜイギリス人をひきとってきたのだろう。私には、それが理解できなかった。憎いならひきとって来なければよかったのにと常々思う。
ちなみに、セドリックには乳母もついておらず、私の乳母であるアンが私とセドリックの母親代わりをしてくれていた。セドリックが、王になることに対しては拒んでいたアンと、ソフィーだったが、この3年間、私たちに対して差別をしたことはなかった。
父が差別しているのだから、メイドや乳母がセドリックと私を差別しても懲罰を受けるわけではないし恐らく私に対しても、セドリックに対しても愛情をもって接してくれているのであろう。

「おねぇちゃん。お花つんできたよ」
満面の笑みを浮かべたセドリックが、私のもとへ走ってくる。
「セドリック、転ぶわよ」
私が言うのと同時にセドリックは、激しく横転した。あちゃ、あれは泣くな。案の定セドリックは、泣きながら私へと駆け寄ってきた。世話が焼けるがかわいい弟だ。
「痛いよ~」
泣き叫ぶ弟を見ていると、私を信頼してくれていてとても微笑ましい気分になる。
「だから、転ぶって言ったでしょ? 痛いの痛いの飛んでいけ」
私が、そういうと単純な弟は、すぐに泣き止んで、つんできたお花を私に渡した。
「これ、ねぇちゃんにあげる」
「ありがとう」

私たちが、こんな風に遊んでいると、父が誰かと一緒に私のもとに歩いてきた。

「フランソア、家庭教師の先生を紹介する」
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