好きになってもいいですか?
幼なじみの浠夕君
[宙葉side]
私の朝は忙しい


朝早くに起きて、お弁当作って、水筒に烏龍茶いれて、着替えて、歯磨きして、髪の毛のセットして、


女子高校生がいつもやってるようなことじゃんって思うかもしれないけど、


この後が重要なの


隣の家の浠夕起こさないといけないから


私の幼馴染、栢瀬 浠夕(カヤセ キユウ)は凄いモテる


そりゃそうだもん


ふんわりしてるブラウンカラーの髪の毛に


色素が薄い目


顔もシュッとしてて、身長も昔は私の方が高かったのに、今では185cmと高身長


サッカー部なんだけど、1年生にしてレギュラーすぐとって、今ではキャプテン


頭も超がつくほど賢くて、何も持ってきてないのに、テスト絶対満点だし


女子が一緒に生活したらなんでもやってくれそうーとか言ってるけど、実際そんなことない


私の前では、意地悪だし、すぐバカにするし、でも優しいし


ちっちゃい子扱ってる気分だよほんとに


そんなこと思いながら家を出て、浠夕の部屋に向かう


元々親同士で中が良かったから、何かあったら助け合ったりしてた

浠夕の親は、今は海外に行っていて時々帰ってくる。


その間は、私が面倒をみて欲しいと頼まれたのでこうやって起こしに行ってる。


その時に渡された合鍵的なものを使って、浠夕の家に入る。


入ってもシーンとしていて、何も無い。


まだ寝てるもん。そりゃそうだ


私が来るまで、絶対に起きないんだから。


私は早歩きで浠夕部屋の前まで来た。


「入っていい?」


ノックして、声かけても反応無し


「入るね」


「んー」


んーって…


――――――ガチャ


「ねぇ、もう朝だよ!」


「宙葉、ちょっとやばい。こっち来て」


っえ?何かあったの?!


やばいと思い駆け込んでみたら


「っふ。騙されてやんの。」


「えっ。キャッ…」


なんで抱きついてくるかなぁ?


こんなことしてるけど、付き合ってはいない。


幼なじみってだけでそれ以上でもそれ以下でもない、不思議な関係。


「ねぇ、バカ宙葉。朝ごはん作ってくれた?お弁当も」


何かと思えば、食べ物の話か…。


なんでついて行ったんだろ、心配した自分がバカだった。


「作ったよ。早く食べてね。冷めちゃうから」


「分かった。食べるから、どいて」


どいてってっ…自分からやってきたのに!


「もー!」





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