カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
「……っ!」

重力に逆らって清良の身体が持ち上がる。総司は清良を横抱きにして部屋の奥へ足を踏み入れる。

「まずは寝室の場所を教えてもらえるか?」

「し、寝室は、二階です……」

総司は清良を抱きかかえたまま螺旋階段を上る。

二階には複数部屋があり、その中のひとつが総司の書斎兼ベッドルームになっている。

総司は部屋に入るなり「違う」とため息をついた。

「ふたりの寝室があるだろう」

「そ、それは……」

途端に清良の頬が、ボッと火がついたかのように赤くなった。

広々とした夫婦用の寝室もなくはないが、まさかあのベッドを使う日がくるとは思わなくて。

「一番奥……です……」

清良の指差す先に総司は足を進める。

辿り着いた部屋は、寝室兼リラクゼーションルームになっていて、片側には大きなベッドが、もう片側にはソファとローテーブルが置かれていた。

「使った気配がないな」

「自室で寝ていたので……あ、でも、お掃除はちゃんとしてあります!」

「へぇ。もしかして、今日使おうと思ってた?」

清良はぶるんぶるんと首を横に振る。そんなことはない。断じて。

妻の仕事に家の掃除も含まれていると思ったから、一応やっておいただけで。
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