予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
 そう思いながら隣を見ると、社長が私の視線に気付き「ん?」と首をかしげた。

「いえ」

 その甘い表情に自然と頬が熱くなる。

 ごまかすために首を振ってうつむくと、優しく肩を抱かれた。



「やっぱり寒かったか?」
「さ、寒かったわけじゃ……っ」

 密着した体に動揺した私がじたばたともがくと、社長は小さく笑いながら抱きしめる腕に力を込めた。

「香澄、好きだよ」

 耳もとでささやかれ、ひぇぇぇっと心の中で悲鳴を上げる。


『どんなに拒絶されても何度だって香澄を口説く』という宣言通り、社長は隙があるとすぐにこうやって愛の言葉をささやく。
 
 彼にとってはなんでもないことなんだろうけど、恋愛に慣れてない私は毎回心臓が爆発しそうなほど、どきどきしてしまう。
 
 もう、勘弁して……!
 

 そう思ったとき、私のお腹からきゅるっと音が聞こえた。

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