予想外の妊娠ですが、極上社長は身ごもり妻の心も体も娶りたい
 翌日、有休をとって辻さんが紹介してくれたクリニックに足を運んだ。

 腕がいいと評判の老舗のクリニックは、数年前に改装し設備を一新したらしく、院内は明るく清潔だった。
 


 クリーム色を基調とした温かみのあるインテリアや、ゆったりととられたキッズスペース。

 そしてあちこちにいるお腹の大きな妊婦さんを見て、ここは普通の病院ではなく産婦人科なんだと実感する。

 
 なんの実感もわかないままぼんやりと待っていると、待合室にあるディスプレイに番号が表示された。

 それと同時に、受付時に渡されていた小さな端末が震えた。

 
 そういえば、プライバシー保護のために名前は呼ばず、受付番号とこの端末で呼び出すと言われていたっけ。
 
 表示された診察室に入ると、四十代くらいの無表情の男性医師が座っていた。



「尿検査の結果、妊娠されていますね。今は六週目に入ったところです」

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