■王とメイドの切ない恋物語■
「リリア、適当に座っていいからな」

「はい」

私は、近くのソファーに腰掛けた。

適度な硬さがあり、座り心地がいい。

「リリアは、本が好きなのか?」

私が、本棚を見ていたからだろう。

私も本は好きだから、よく読むけど、トーマ様の4分の1も読んでないと思う。

「はい、好きです。でも、こんなに、たくさんの本は読んでないです。トーマ様、1人で全部読んだのですか?」

トーマ様は、本棚を見た。

「そうだ。こうやって見るとずいぶん読んだな。あ、リリア。本が好きなら、貸してあげよう」

「本当ですか?すごくうれしいです」

トーマ様に本貸してもらえるなんて、うれしいよーぅ

「あぁ、どんな本がいい?」

トーマ様は、本棚に向かった。

私も、後に続いた。

「そうですね、感動系が好きです」

「感動系か…」

トーマ様が考え込んだ。

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