■王とメイドの切ない恋物語■
「さーて、そろそろ誕生日パーティの準備しなくちゃね」

マーヤさんは、立ち上がった。

私も後に続いた。

「あの、マーヤさん」

「なあに?」

「色々ありがとうございました!」

私は、深々と頭を下げた。

「いいのよ、私なんか何もしてないわ。それより、まだ皆には2人のこと内緒にするんでしょ?」

するどい。

「あ、はい!マーヤさん、すごい。何でも、わかってるんですね」

私は、感心した顔でマーヤさんを見た。

「そりゃそうよ。皆に言うのは正式に公の場で婚約発表とかして、リリアちゃんの立場を確保してからじゃないと」

婚約って言葉に、はずかしくなる。

本当に、トーマ様と、そんなことになるんだろうか?

まだ付き合うことになったことすら、あまり自信が無い。

本当に、私でいいのかな。


マーヤさんは、心配した目で私を見た。

「ちゃんと発表してからじゃないと、リリアちゃんが狙われる危険性があるわ」

私とトーマ様の関係を、面白くないと思う人達が、いるかもしれないんだもんね。



「本当に信頼できる人以外は、まだ知らせないほうがいいと思うわ」

マーヤさん、心配してくれてありがとう。

「はい、わかりました!」

私は、もう一度、力強く頷いた。

「良い返事ね。とにかく、おめでとう。私もトーマ様の相手が、リリアちゃんでうれしいわ」


マーヤさんは、微笑んだ。

「そういってもらえると、うれしいです」

私は頬を赤らめた。

「まぁ、何か困ったことがあったら、いつでも言ってちょうだいね」


マーヤさん、頼りにしてます。

「はいっ」

私は、元気よく返事すると、

マーヤさんと供に、パーティ会場へ急いだ。

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