■王とメイドの切ない恋物語■
夕方の公園だけど、今、座っている噴水の場所は、ちょっと奥まってて、誰もいない。

トーマ様と2人きりだ。

聞こえる音は、噴水の水の音、遠くから聞こえる小鳥の声くらいだ。

すごく幸せな時間。

気持ちが、ほんわか温かくなる。

そっと顔をあげ、トーマ様を見つめてみる。

トーマ様も、私の視線に気が付き、私を見つめた。


こんな近くで見つめあったことない…よ。



私はそのまま、トーマ様と見つめあう。

トーマ様…

すごい好き。

大好き。

ドクン ドクン

トーマ様に見つめられると、だんだん、鼓動が早くなってくる。

トーマ様の澄んだ瞳に、吸い込まれそうだ。

トーマ様の顔が、そっと近づいてくる。

これって…



あ…


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