■王とメイドの切ない恋物語■
「トーマ様!?」

トーマ様は、傷口を押さえて、うずくまった。

「くっ!」

包帯の血のシミが、広がってきている。

トーマ様は、そのまま意識を失った。



「すいません!誰か!誰か手を貸してください!!」

私の必死な声に、周りの人とが、駆け寄ってきた。





そして、その後、皆で、トーマ様を部屋に運んだ。

トーマ様のベッドを囲み、みんな心配そうに覗き込んでいる。

私は、不安で、涙が止まらない。

トーマ様、どうか無事でいて!


チチリさんとジュリアが隣で、震える私を支えてくれる。

「きっと・・・、きっと大丈夫よ」

「うん」


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