■王とメイドの切ない恋物語■
いよいよ、クリスマスパーティーが始まった。

赤や緑の装飾や、ツリーが会場内に設置され、クリスマス一色である。



クリスマスって、なんか好き。

気分がウキウキする。

私が周りを見渡していると、マーヤさんが私を呼んでいることに気が付いた。

マーヤさんに連れられ、裏に回った。


「さぁ、着替えるわよ」

「へ?私、このままの格好でいいですけど。うわっ」

「何言ってるの。そんなんじゃダメよ」

とマーヤさんは、グイグイ私を引っ張り、部屋に連れていった。





私は用意されたドレスに着替え、鏡の前に立った。

清楚で、ふわふわした可愛いドレスだ。



「すごい素敵なドレス・・・」

「でしょ?トーマ様が、リリアちゃんの為に特注で作ったんだから」

マーヤさんは、笑った。



トーマ様が?

私は嬉しくなり、思わず顔が、ほころんだ。

これ、私の為に作ってくれたんだ~。

嬉しいよ。嬉しいよ。

ありがとう、トーマ様。




マーヤさんに、髪の毛のセットと、メイクをしてもらった。


再び鏡を見ると、別人になった私がいた。

まるで、お姫様みたいだ。

「これ…わたし?」

私に装飾品をつけながら、マーヤさんが、うなづく。

「リリアちゃん、良く似合ってるわ。元がいいから、化粧もはえるわね」

「またまたー、マーヤさんたら。あはは」

「あら、本当よ。みんな、きっと驚くわ!さぁ、会場に戻りましょう」


「はい!」


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