小悪魔王子に見つかりました
「……とりあえず、一旦抱きしめていいですか」
「へっ?!」
急に身体が熱くなって。
さっきまでのイライラとか吹っ飛んで。
好きってだけで、こんなにコロコロと自分の感情が変わってしまうことに恐怖さえ感じるけど。
もうどうだっていいやって思えるぐらい。
愛しさが込み上げる。
手を伸ばして彼女の細い手首に優しく触れれば、
照れながらもちょこちょこっと歩いて距離を詰める姫茉がさらにかわいいから。
すぐに強くギュッとしたいのを堪えながら、フワッと優しく彼女の身体を包み込んだ。
好きとかもうそんな次元じゃなくて。
何もかも、姫茉とでしか考えられなくて。
「……いいよ。ずっと偵察しててよ。姫茉がなにか心配してるお陰でずっと俺のこと見ててくれるとかこんな幸せなことない」
「っ、な、寧衣くんってば……」
そう言いながら俺の背中に手を回してギュッと力を入れる小さな手。
もうずっとそうしててほしい。
絶対、離さないで。