イジワル御曹司は偽のフィアンセ様❤︎

それは卒業アルバムで私が卒業したときのものだった。

「ここにたしか陽奈の写真が……」

「ああ〜。見なくていいです。はずかしい」

阻止しようと手を出すが、背の高い専務は私の手の届かない位置まであげた。

「いや、どれだけ成長したか確認したくなって」なんて言いながらも専務の顔は笑ってる。
どうせ見て笑いたいのだろう。

「もう〜。やめましょうよ。無表情なんで」

「……確かに」

「え?」

専務がアルバムを広げ指を指した。
無表情で髪二つに縛っている私だった。

「感じ悪いですね」

自分でそう思うのだから周りはもっと思っていたに違いない。

「ああ、尖ってるって感じ?」

冷静に私の顔を分析している私たち。
確かにあのときの私は尖っていた。だから、専務……いや、神谷先生の眩しさが自分には重すぎて疎ましく思っていた。

「もっと、肩肘張らずに生きてたら違う高校生活を送れたのかなって思います」

「いや、あれはあれでよかったんだよ」

「え?」

そこは認めてるの?

「俺の中で君は目立っていたよ。だってあからさまに敵意むき出しだったからね。だからこそ社会人になっても君を見つけることができたし、今こうして一緒にいるんじゃないのかな?」

「フフフ」

私は笑っていた。

「何がおかしい?」

「だって、本当にポジティブなんですもの。敵意剥き出しの可愛くない生徒をそんなに過大評価しちゃダメですよ」

すると専務の手が伸び私の腕を掴んだ
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