【完】爽斗くんのいじわるなところ。
額に汗をかいて、息を上がらせた彼が。
眉根を寄せる、爽斗くんが。
フッと笑った。
「ほんと……莉愛は世話やかすよね」
ポンと頭を叩かれた瞬間、
張り詰めていた緊張感とか、怖さとか、涙に変わってブワッとこみ上げてくる。
「……なんで、なんでここに……? じゃあさっき助けてくれたのって、爽斗くんなの?」
涙まじりの声で聞くと。
「なにそれ。知んねー」
ただ歩く先を見つめて、彼は言う。
「そんなことより。莉愛が俺以外のやつと花火に行くとか、1億年早いんだよ」