王子様の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―【コミカライズ原作】

昼休み前の、商品開発チームフロア。

軽快な足取りで、私のデスクにやってきた加藤部長から小さな箱受け取る。


「ふりかけの改善決まって良かったな――。漆鷲社長に感謝だ。」

「はい。無事、管理チームからも認められて何よりです」

「午後から試作よろしくな」

「はい!」


いつもなら無駄話をしていく部長は、フロアを早足で出ていく。

ここ最近はチーム全体に慌ただしい雰囲気が漂っていた。
< 118 / 489 >

この作品をシェア

pagetop