【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―



「こら⋯⋯なに、かんがえてるの?」

「――ひゃっ⋯⋯ごめん、なさっ⋯⋯」


お、王子じゃないっ⋯⋯!


ひときわ大きくねじ込まれた身体が、私の思考を鋭くたしなめる。


暗がりの中、欲に染まった碧い瞳が私を見下ろしていて。

額に張り付くブロンドの髪を鬱陶しそうにかきあげた永斗さんは、切ない吐息を重ねたままに顔を寄せてきた


「他のこと考えるのは⋯⋯禁止」

「んっ⋯⋯」


言われなくても⋯⋯

もうなにも考えられないよ。


上下に移動する唇を必死に追いかけながら。

階段を駆け上がるように迫りくる、精神がドロドロに溶ける瞬間に耐えながら、彼の広い背中に縋りついた。




「君だけを⋯愛してる――⋯⋯」



この瞬間はいつも

私が言ったのか、はたまた彼が言ったのか

それとも二人か言ったのか

わからないまま、意識を手放してしまう―――



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