Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
「意識が戻っても…完全に二人の世界だな…」

「お父さんだって…普段はクールだけど…愛妻家なんだから…」

「…そうだ・・・近々俺の女…紹介してやるから…会って驚くなよ…」

「まさか…兄貴の彼女って…私の知ってる人?」

「さあな…」

兄貴は不敵に笑った。

「何だか…気になる・・・」

そんなやり取りしている間に、一階のロビーにエレベーターは到着した。

待合のソファに豊と柊さんが居た。

「柊さん?」

「あ…どうも…摩弥さんのお見舞いですか?」

「はい…まぁ~」

「偶々、通りがかって…少し話をしていた。
摩弥さんも来週退院するらしい…」

「良かったですね…」

「でも、暫くはリハビリの為に通院します…」

「そうですか…で、お二人はどうするんですか?」

「貴方方こそ…どうするんですか?再婚するんですか?」

「私達は…」

私は隣に居る豊を見た。

「西苑寺夫人の容体が良くなれば…挨拶して…再婚します」

「それは良かったです…」

「柊さんと摩弥さんは?」

「・・・彼女の容体が良くなれば…」

常にクールフェイスの柊さんの頬を紅くなっていた。

「俺の周りは…俺を含めて…結婚ラッシュになりそうだな・・・」

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