Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
「・・・ダメよ…」

「どうして?」

「生徒さんたちだって…沢山居るし…」

「…今日のレシピ、イタリアンだろ?俺が食いたいからさ…」

「・・・それならそうと言って…絶対にこっちには来ないで」

「じゃ社長室に持って来てくれる?」

「分かったわ…三時なら、丁度料理が完成してる時間帯だし…二人分ぐらいなら何とかして…社長室に持って行ってあげる…それでいい?」

「うん。頼んだぞ。睦月」

兄貴は短く手をヒラヒラさせ退散した。

「二人の分が何処で確保するんですか?先生」

「私が作るデモ用で何とかするわ。山城さんが心配しないで…」

「はい・・・」

母は私達を産んだ後、メディア王で有名な白石結生氏の妻であり料理研究家だった白石麻有さんのアシスタントを経て、料理研究家になった。
和食とイタリア料理を得意とするのは白石さんの影響。
でも、それ加え、私は元パティシエだった父の影響もあり、スイーツ系も得意。






< 25 / 249 >

この作品をシェア

pagetop