Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
「今、帰りか?」

「えぇ」

「忙しそうだな…」

「豊こそ、こんな夜中に何しに行くの?」

「下のコンビニで夕食を買う」

「社長がコンビニ弁当食べるなんて…侘しいわね…」

「うるさい」

「少しは海外赴任して一人暮らし経験して…料理もできるようになったと思ったけど…ダメだったみたいね」

「一応、簡単なモノなら作れるぞ…」

豊は向きに眉を吊り上げ反論するとグーとお腹の虫が食べ物を催促するかのように鳴った。

「パスタぐらいなら作ってあげるわよ。入りなさいよ。豊」

「結構だ」

「そう言わず…」

私は豊のシャツの袖を引っ張った。

< 42 / 249 >

この作品をシェア

pagetop