これが最後ですよ







――――――――――――
――――――……




「キンチョーするね」


「う、うん」




ドキドキしながらテニスコートに向かう私とユカちゃん。



現在、大学1年生。

テニスサークルに入った私達は、びくびくしながら先輩達の集うサークルへ向かう。



大学生ってすごい。

なんか、すごい大人。


でも1年生はまだ皆高校生な感じがする。



……さすがに大学には新聞サークルなんてなかった。あるわけないか。


だから私とユカちゃんは無難にテニスサークルを選択した。

程良くスポーツできるみたいで、初心者も大歓迎らしい。


まあほとんどそうだろうけど。




「あ、きたきた新入生達」




サークルの人が私達に気付き、明るく手を振ってくれる。


緊張。




「ようこそポテト(サークル名)へ〜。やー、こんな可愛い子達が入ってくれて嬉しいわー」

「はいセクハラ発言〜」

「別にいいでしょこんくらーい」




私達の緊張をほぐそうとしてくれてるのか、皆明るくふざけ合いだす。


……良い人そう。

良かった。



と、そこで1人が私をじっと見つめているのに気が付いた。




「……?」


「君、まっすーのタイプっぽい。

おーいまっすー!お前好みの子いるぞ〜!」





その人は向こうで溜まっていたメンバーに声を掛けだす。


私はきょとんとしてそちらに顔を向けた。



……まっすー?



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