いつか、君の夢を見た。【完】
01.夢で会った人
目を開けるとそこは自分の部屋のベッドの上だった。
天井に伸ばしたままだった手をパタッと額に落とした。
「……あんなヤツ、見たことねぇけどな」
起きてすぐ、夢で見た人を思い返すが、全く見覚えがない。
だいたい、ウチの学校は元男子校だから女子が少ない。
同じ学年の女子の顔は覚えたつもりではいたが、あんなヤツいたっけか。