行き着く先は・・

••情けない


両親の話を聞いて
なんと言って良いのか
わからないまま
俺といすずは、俺の実家を後にした。

希空が、実家に連絡してくれていた
なんて知らなかった。
希空には、父親がいないから
俺の親父に挨拶をしたとき
とても喜んでくれていたのを
思い出していた。

いすずは、俺の母親に言われた事を
気にしているのか
いないのかわからなかったが
「すまないな。
希空が連絡していたことも
知らなかったんだ。
だが、親父は頑固だ。
このままずっと平行線だと思う
どうする?
いすずの両親と話して
籍をいれるか?」
と、言うと
「私、最初の結婚から
神田のご両親には、良く思われて
なかったんだね。
私は、自分の両親にも
連絡する方じゃないから
それが、当たり前になっていて。
思いやる気持ちもなかった。
私より七つも下の彼女が
出来ているのに。
はぁっ、情けないね。」
と、独り言のように言ういすずに
俺は、返す言葉が見つからなかった。
だが、俺だって
自分の両親やいすずの両親に
頻繁に連絡をとることはなかった。

その日は、二人とも
話をすることもなく
同じベッドに入るが····
中々、眠る事もできなかった。
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