行き着く先は・・

••日本人との出逢い


希空は、イタリアに到着すると
スペイン広場やペルージャ
ボローニャ、フィレンツェ、ミラノ
と、事前に調べていた所へと足を進めた。

みるもの全てが新鮮で
ワクワクしていた。

その中で、ペルージャの花屋さんに
勉強をさせて欲しいとお願いした。

オーナーのリタさんは、
とても親身になってくれて
働かせて貰うことになった
むろん賃金は、貰わない。
あくまでも勉強させて貰う為だけ。

アレンジメントだけではなく
ブーケ作りも教えてもらった。
イタリアのブーケには·····

★気にかけています
バラの花束(赤や白)
★願い
バラと欄の花束
★栄光
ガーベラ、カーネーションとバラの花束
★美しい女性
バラとカーネーションの花束
★完全
バラ24本
★インスピレーション
6本のゆり、6本のバラとカスミソウの花束
★交際の終わり
2本のゆりとカーネーションの花束
★いつわり
ゆりとバラとカスミソウの花束

花の本数や組み合わせで
言葉が伝わるなんて····
なんて、すごいの
と、リタに伝えながら教えて貰う。

イタリアでみせて頂いた
お店を記事に掲載する。
お店の方には許可を得ていた。
みなさん、優しくて温かい。

リタのお店で勉強していると
「日本の方ですか?」
と、声をかけられた日本語に
びっくりしたのと嬉しさから
「はい!!」
と、元気に答えると
その方は、愉快そうに笑いながら
「勉強かな?」
と、言った。
その男性は、母くらいの年齢の男性で
リタの知り合いだと言う

この方は、
秋山 修吾(あきやま しゅうご)さん
リタは、シュウと呼んでいた。

修吾さんは、懐かしむように
毎日、リタのお店に来て
私と話をしてくれた。

私も修吾さんのお陰で
寂しさもなくなり
楽しく毎日を過ごすことができた。

イタリアでホテル住まいで
良いと思っていたが
リタからもったいないと言われて
リタのお店の2階に部屋を借りていた。
本当にリタには、感謝しかない。

二週間あっと言うまに過ぎて行った。
リタや修吾さんとのお別れは
辛いものがあった。

すると修吾さんは、
日本へ行く用事が
あるからとファーストクラスを
とってくれた。

かなり遠慮したのだが
「大丈夫だから」
と、きかずにリタから
「よほどノアが可愛いみたいだから
一緒に日本へ行ってあげて」
と、言われて
そうする事にした。
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