行き着く先は・・

••四人で食事


その日は、
イタリアのテレビ局が
母の生け花と
私の店の取材へとやってきた。

どうやら、噂が耳に入ったようだ。

母の生ける花は、
本当に見事だから。

取材が終わり
まだ、撮影中に
悠人さんがやってきて
母がいるのに驚いていたから
母は、こっちで再婚したんだと
話すと益々びっくりしていた。

「なに?神田さん。
おばさんは再婚しないとでも?」
と、凄むから
悠人さんは、タジタジに·····

そこへ、修吾さんが
テレビ局の人と話して
こちらにきたから
母が
「夫よ。」
と、悠人さんに。
「初めまして、神田 悠人と申します。」
と、頭を下げる悠人さん
「秋山 修吾です。
妻や娘がお世話になったのかな?」
と、頭を下げながら
言うから母が
「う~んと、まぁね。」
と、答えると修吾さんは、
ん?と言う顔をした。

「希空さんを傷つけてしまいました。」
と、悠人さん。
「バカね。言わなきゃいいのに。」
と、言う母に
「本当の事です。
でも、追ってきたわけでは
ありません。」
と、言う
「そうだけど、修吾は
希空を溺愛してるからね。」
と、母。
「お母さん、止めてよ。
修吾パパは、そんな人じゃないよ。」
と、言うと
母は、肩を竦めてみせた。
「君は、どこに宿泊を?」
と、言う修吾さんに
悠人が答えると
「あっ、そこは修吾のホテルよ。」
と、母。
悠人さんも母の言葉に
いささかびっくりしていると
修吾さんが
「いつまで、イタリアへ?」
「正直、何も決めてないのです。
中国やアメリカにも
行きました。
自分を見つめ直しに。」
と、答えると
「明日、私のオフィスに来なさい。」
と、修吾さん。
どうするのかは、しらないが
夜に四人で食事をしようとなった。
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