エリート副社長とのお見合い事情~御曹司はかりそめ婚約者を甘く奪う~
「俺自身、そう思わなくもない。自分以外が用意した舞台で踊らされるのは面白くない。それに、鈴奈が初めてならもっときちんとした場所を選んだ方が、とも思う。でも……悪い。さっきも言ったとおり、俺が限界だ」
大きな手のひらですりっと頬を撫でられる。
いつも安心を与えてくれる四宮さんの体温が、今ばかりはぞくっとした甘い痺れを生んでいた。
「本気で惚れた相手にまんざらでもない態度をとられ続けてずいぶん焦らされた。だからもう待てない」
意地の悪い言い方だった。
それでも反論する気にならなかったのは……四宮さんがあまりに色っぽく微笑んでいたからだ。
ドキドキ高鳴る胸の前で握り締めていた両手をほどき、四宮さんに伸ばした。
こんな、私の方がどろどろにとけてしまいそうな顔、いつまでも見ていられない。毒だ。
四宮さんを首に回した腕で抱き寄せ、その耳元で言う。
「そんな顔は、ずるいです」
続けて告げた「もう、待たなくていいです」という声は緊張から掠れていた。
それでも四宮さんには届いたようで、頭を抱きかかえるようにしてキスされる。
いつもの冷静な四宮さんからは想像もつかないような情熱的な口づけに戸惑っているうちに、背中に手が回り下着が外される。
肌同士が触れ、四宮さんもワイシャツを脱いでいたことを知った。