線香花火が落ちたキミ
成人をとっくに過ぎてる男が、
一人寂しく花火をしている姿は、とても滑稽だろうなと思いながら、
次々に火をつける。
バケツがないので、飲み終わった缶ビールに終わった花火を入れていた。
パチパチと色鮮やかに光る花火に、
昨年や一昨年、彼女と花火をしていた事を思い出していた。
線香花火が一番好き。
と言う彼女は、最後に線香花火を残していた。
その名残だろうか、
最後に残っていたのは線香花火だった。