今日から不良王子と同居します。
どれも子供のころから続けているから、特にそれが嫌だと感じたことはない。


だけど、私には特別これと言った適性がないみたいでどれが得意ってわけでもないんだ。


それらはすべて花嫁修業になるからと父やばあやから言われるままに習っていた。


習い事が長引いたときは玲生くんとはお夕食を一緒にいただけない。


だから、今日こそはおけいこ事を早く終わらせられるように凄くがんばった。


というのも、長引いた習い事のせいでもう3日も彼と顔を合わせていなかったから。


朝は家を出ていく時間がバラバラなので朝食の時には会えない。


だから、彼に会えるチャンスは夕食の時だけ。


今日は習い事を凄くがんばった甲斐あって、一緒にお夕食をいただける。


今日のお夕食は私の大好きなＡ５ランクのステーキ。


父は仕事が忙しくて１年のうちに１ケ月もうちには帰ってこれない。


だからこれまでだったら、ひとりで食事をとるのが当たり前だったんだけど。


いくら大好物でもひとりで食べる食事は味気ないもの。


それに気が付いたのは、彼と食事をするようになってからだ。
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