今日から不良王子と同居します。

「今のなんだよ?家の前でよくそんな恥ずかしいことが言えるよな」


ちょっと照れてるような、拗ねてるような彼の顔。


あ、さっきの聞こえちゃってたみたい、偉そうにあんなことを言ってちょっと恥ずかしい。


「守るなんて、女の人に言われたくねーんだけど。

俺だって、男なんだから」


ぶっきらぼうな言い方で憮然としてる彼。


だけど、耳が赤い玲生くんを見て、胸がドキっとする。


やだ、そんな顔しないで、ズルいよ。


「だって……そう思ったんだもん」


本心からそう言ったんだよ。嘘偽りなんかじゃない。


彼は目を大きく見開いて戸惑ってるみたい。


だけど、少し考えてから真剣な顔で口をひらいた。


「だったら、俺も音葉さんのことを守るよ。それでおあいこってことで」


「うん」


私も大きく頷いたんだけど、本当はすっごく照れくさい。


よく考えてみたら、自分の家の前でこんな熱いことを言い合っていることが不思議というか。
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