今日から不良王子と同居します。
遅刻するのなんてどうだっていいみたいな雰囲気だった彼。
一緒にリムジンに乗り込んで、神崎家に到着してからも緊張する私の面倒をずっと見てくれている。
はあ、ついてきて欲しいって言われたけれど、これじゃあなんだか足手まといになってやしないかな。
今だって、私が会場の雰囲気に慣れるまで、しばらくは隅っこにいようって言ってくれたので、壁際のソファに座らせてもらっていた。
それにしても、凄い人の多さ。
中学生の頃にお父様に連れて行ってもらった社交場を兼ねたパーティーでも私は緊張してしまって大変だった。
その時はやたらと知らない男性に話しかけられたり、ダンスに誘われたりしてとっても嫌だった。
後で聞いた話だと、そういう場所は年頃の男女の出会いの場でもあるんだとかで。
今だって、やたらと視線を感じてしまって足がすくんでしまう。
でも見られているのは私よりも隣にいる玲生くんのような気もするんだ。