今日から不良王子と同居します。
なんでも今年の1年生でかなり腕っぷしの強い生徒がいるらしくてその人の、イニシャルがK。
Kって、玲生くんの名字は神崎だから、あてはまるよ。
「え?まさかこれって……」
玲生くんのことなんじゃないだろうか。
そういえば昨晩唇の端を切っていたし。拳だって血が付いて痛そうだった。
ふと彼の右手の指を見たら絆創膏がいくつも貼ってあった。
まさか、そんなわけないよね。
彼の見た目は不良っていうよりも、王子様って感じだし。喧嘩なんて似合わないよ。
だけどそれにも増して気になることが。
「上級生が下級生と対立だなんてひどいわ。先輩と後輩はお互い尊重しあって仲良くしないといけないものでしょ。ねっ、そう思わない?川本さん」
なぜだか無性に腹が立った私は川本さんに同意を求めたのだけど。
だって、私の通う高校ではそういう風に教育されてきた。
だけど、川本さんはハハッと苦笑いしている。
「確かにお嬢様の言う通りですが。常識などは通用しない連中ですよ。お嬢様には一生関わり合いになってはいけない世界とでも言いましょうか」
「……そう」
世間知らずとあきれられたような気がしたけれど、この時私はまだ川本さんの言っている意味がちゃんと分かってはいなかった。
自分の目で実際に見てみるまでは。
そんな特殊な世界があるなんて夢にもおもわなかっんだ。
Kって、玲生くんの名字は神崎だから、あてはまるよ。
「え?まさかこれって……」
玲生くんのことなんじゃないだろうか。
そういえば昨晩唇の端を切っていたし。拳だって血が付いて痛そうだった。
ふと彼の右手の指を見たら絆創膏がいくつも貼ってあった。
まさか、そんなわけないよね。
彼の見た目は不良っていうよりも、王子様って感じだし。喧嘩なんて似合わないよ。
だけどそれにも増して気になることが。
「上級生が下級生と対立だなんてひどいわ。先輩と後輩はお互い尊重しあって仲良くしないといけないものでしょ。ねっ、そう思わない?川本さん」
なぜだか無性に腹が立った私は川本さんに同意を求めたのだけど。
だって、私の通う高校ではそういう風に教育されてきた。
だけど、川本さんはハハッと苦笑いしている。
「確かにお嬢様の言う通りですが。常識などは通用しない連中ですよ。お嬢様には一生関わり合いになってはいけない世界とでも言いましょうか」
「……そう」
世間知らずとあきれられたような気がしたけれど、この時私はまだ川本さんの言っている意味がちゃんと分かってはいなかった。
自分の目で実際に見てみるまでは。
そんな特殊な世界があるなんて夢にもおもわなかっんだ。